夢から醒めた夢



「そうだよね。月曜には消えてるかな」



菜緒に指摘された首元には、なぜかキスマークがついていた。

そんなものをつけられたことがなくて、最初は分からなかった。

虫刺されかと思ったぐらいだ。

それでも、シャワーを浴びる時身体中についていることに気づいて驚いた。

イヤでも、気づかされた。

なぜ、こんなものをつけたのか。

今の菜緒の話しを聞けば、女はヤるだけの相手。

そんなのに、キスマークなんてつけないでしょ。

とはいえ、ついているのは事実。

菜緒も指摘するぐらいだから、キスマークに違いはない。



「愛梨ちゃん、それって首だけ?」

「イヤ、身体中。真っ赤なんだけど」

「……っ。愛梨ちゃんがぁーっ」



菜緒が頭を抱えて叫びだした。

正直、菜緒とこんな話しをしたことあるかなってぐらい久しぶりすぎるのだ。

それなのに、自分でも不思議なぐらい何度も求めた。

体はキツくないのかと、突っ込みたいけど。




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