夢から醒めた夢



それにしても、何を見てヤろうと思うんだろう。

私は、積極的に話していた訳でもない。

男に色目を使ったつもりもない。

よく分からない。



「愛梨ちゃん、相手の顔を見てないってことは、寝ている間に帰ったってことだよね?」

「もちろん」


「じゃあ、連絡先とか交換してないよね?」

「そんなこと、する訳ないじゃん。セフレなんてごめんだし。2度と逢うつもりもないって」

「そうだよねー。良かったぁ。女の子側は、誰も慎吾くんと交換してないから」

「1番のイケメンだったよね?確か、高身長でもあったし。誰も聞かなかったの?」

「相手にしてくれなかったみたいで」



なんだ、そりゃ。

私なんか相手にするより、そういう子を相手にした方がいいじゃないか。

好意を持っていたら扱いやすいだろうし。



「お開きになった時からずっと慎吾くんが愛梨ちゃんを抱き抱えてて、一言だけで去って行ったから、他の女メンバーも愛梨ちゃんが慎吾くんと一緒に帰ったことは知らないの」




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