夢から醒めた夢



彼が連れて帰ったのだから、覚えていない訳はない。

それに、こんな想定外のところで再会すれば、多少反応はあるはず。

それがないということは、別人ということか。



その後、もう1度乾杯をし、男2人も中に加わった。

ただのイケメンに興味はない。

だから、特別話しには行かなかった。

彼も話しかけてはこなかった。

その代わり、大貴の方は話しかけてきた。

ちゃっかり隣に座って。

一応愛想よく話した。

そう何度も逢わないと思うけど、母親の同僚だから邪険には扱えない。

さっきのイケメンもこの大貴って人も若く見える。

実際、若い子って言っていた。

むしろ、年下じゃないかな。

まぁ、適当に相づち打っているだけだから、ほとんど話しの内容は頭の中に入っていない。

それよりも、飲んで食べていた。

そのうち、大貴がおばちゃんたちに呼ばれて離れていった。

ふぅっと一息つくと、そこへ母親が来た。




< 35 / 140 >

この作品をシェア

pagetop