夢から醒めた夢
その後、特に何もなく、飲んで食べて終わった。
一切話しかけられることもなく、話しかけることもなく。
ただ、大貴にラインを聞かれた。
母親までもがその会話を聞いていたものだから、断ることが出来なかった。
まぁ、当たり障りのない程度にすればいいか。
もし、恋愛の方へいけば断るだけのこと。
それから、当たり前だけど何も変わらない日々だった。
大貴は時々連絡してきた。
逢おうって話しじゃないからいいけど。
そして、不安に思っていた生理は、無事にきた。
本当に何もなくなった。
これでもう、思い出すことはない。
バカなことやったな、で終わるだけ。
親の飲み会も、彼が来るなら行かないと決めた。
とはいえ、元々そんなに呼ばれている訳じゃないけど。
もちろん、大貴にも逢わない。
どこで何が起きるか分からない。
私は別に、好意を寄せている訳じゃないから。
それでも世の中、何が起きるか分からない。
自分が望むことだけが全てじゃない。
むしろ、望まないことの方が多いのかもしれない。
私の日常は、合コンを境に崩れ去ってしまっているんだ。
そのことに、ようやく気づくんだ。