夢から醒めた夢



「その前に、今日、仕事っ!」

「大丈夫。それまでには終わらせる」

「は?やっ……」



仕事だろうがなんだろうがやめてはくれず、結局朝から彼に溺れることとなった。

彼のしたいように最後までされてしまった。

宣言通り、仕事には間に合うようにしてくれたけど、身体はキツい。

そのためか、会社まで送ると言い出した。

それはさすがに嫌で断ったけど、聞き入れてはくれない。

そこは、イケメンだって自覚を持ってよ!


案の定、堂々と会社の入口まで送られるものだから騒がれた。

何者?って聞かれても、私に答えがある訳がない。

むしろ、私が聞きたいのに。


騒ぎは勝手に広まり、私にイケメンの彼氏がいるという話しになっていた。

違うと言っても、誰も聞き入れない。


週の初めから、不本意な形で目立ち、疲れる結果となった。




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