夢から醒めた夢



「ああ、思い出した。で、なんだっけ?」

『……ちゃんと人の話しを聞きなさい。大貴とどうなっているの?連絡先交換したから、連絡取ってるの?』



イケメンバカに反応して、何の話しをしていたのかさっぱり忘れてしまった。

母親にも呆れられてしまう。

だけど、そう言われてから思い出した。

そう言えば、何度かラインしたんだっけ。

それで、逢おうって話しになったんだ。

でも、彼に逢わなくていいと言われたりして、そのまま放置してた。

そのうち、彼とそういう関係になって、いっさい連絡を取っていない。

向こうから、催促が来ることもなかった。



「最初は、何度かラインしていたよ。でも、そのうちしなくなった。今では、連絡取ってないよ」

『そっか……。そうなんだね』

「それがどうかした?」

『イヤ、ただ聞いてみただけ』



やっぱり、不思議な感じだ。

今まで、そんなこと気にしたことがなかったのに。

同じ会社の人だからだろうか。




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