夢から醒めた夢



意外に、イケメンも苦労しているんだ。

純粋な子は、ヤるだけの相手は嫌だろうから引くな。

でも、そういう子を求めてないと。

この人は、結婚なんてするつもりはないのだろうか。

一生、遊び歩くつもりなのだろうか。



「俺は、これが周りにバレようが良かった。別に隠すことじゃないし、言ってればそういうヤツしか寄ってこない。会社でもオープンにしていたから、愛梨のお母さんも知っていた」

「会社でもって、オープンにしすぎでは?」

「俺が言いふらした訳じゃない。社内で告白してきたヤツがいて、それを言って振ったら、次の日には知れ渡ってた。女って怖いな」



それは、振られた腹いせだよね。

普通、ダメなんじゃないかな。

バレてもいいから、正直に言ったのだろうけど。



「振られない自信でもあったのかな」

「はぁー?たいして可愛くもないし、年もずいぶん上だったし。お局様と言われていたぐらいだし」

「えっ……凄い人に好かれるね」

「たから、しょせん顔だけだって」




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