君の本当をこの瞳で見つめて。


ここなら通いつめても飽きることなさそう。

それに、どのお店も閉まってない。

つまり、ちゃんとお金が回ってる証拠。

もしかして、町の復興的なお店が集まってるのかもしれない。

そんなお店を見つつ、漂ってくる香りに鼻がスンと反応した。

ふと、前を見つめれば路地裏の一番奥のお店、つまり行き止まりにたどり着いた。

他の店とは違い、アンティーク調が強い扉に、光を取り入れることはまず無さそうな小さな窓は、扉の横に一つずつレースのカーテンで閉ざされていた。

店の前に飾られた花々の花びらはしっとりと濡れている。


「ぷ……る、ねる?」


店の扉に掛けられたドアプレートに書かれいる【prunelle】という文字に首を傾げた。

一体どんな意味なんだろう。

英語っぽいけど、なんとなく違うような気もする。

英語もまったくと言っていいほど出来ない私なのに、英語以外のものが分かるわけもないけど。





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