君の本当をこの瞳で見つめて。
じわじわと思い出す、元彼の言葉に心が切り裂かれていくのを感じる。
一年経ってもなお、その言葉は私の心を蝕んでいく。
人に本音をぶつけることができなくなったのは、全部あの男のせいだ。
恨んだ所で私は何も変われずに、ただじっと立ち止まったままあの日にいる。
人の愛に飢えた私は、他からの愛を求めようとしていた。
でも、違う。
この気持ちを埋められる人は最初から、私の本当を見てくれていた。
もうその人の事を考えたら、居てもたってもいられなくなった。
傷を庇いながら、涙を堪えて前を見つめた。