短編的なものたち
理系の王子様
一時限目が始まる、直前。




通称、理系の王子様はいちごあめを口に放り込む。


(くぅぅ、いちごあめになりたい)


時折、先生の目を盗んで王子様を見つめる。


(あ、あくびした!!)



「おい!篠原!」


「あ、はい」


「俺の授業で余所見とはいい度胸だな。」



「え。」


「問3、やれ。」


(くそ、ドS教師め)




得意じゃない教科だけど、これも王子様を盗み見てしまった罰ね。



甘んじて受けようではないか......!!
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