恋の行方は露知れず
君は風の如く
君は突然、現れた。
ずっと欠席だったあの席に………

その子の名前は、『日暮 湊晴』女の子だ。

「御崎!何みてんだよ。」

「別に………」

「日暮かぁ。ずっと欠席だったし、あんな現れ方しちゃあ目立つわな。気になるわな。」

「…………」

「図星かよ。御崎 或斗の図星見たくなかったなぁ。」

「うるせぇよ。」

俺は、『御崎 或斗』何故か、学校1の人気者になって、女子には、モテるは、男子には、『兄貴』とか言われるわ、迷惑にも程がない。それに比べ、『鴇松 游籬』は気楽で羨ましい。

「御崎!」

「何?」

「お客」

行くと、何か弁当らしき物を持って俺を待っている女子がいた。

「御崎くん。これ良かったら食べてください。」

「ごめん。俺、弁当あるから。また、今度ね。」

「あっ」

俺の目の前で女子は倒れた。意味がわからん。

「大丈夫?」

「だ…………大丈夫です………私たちが連れて行きますから………」

とその友達女子2人が連れて行った。
すると鴇松が…………

「罪だね。それが、モテるし、男子にとっては羨ましいんだよ。」

「何がだよ。俺は普通に………」

「まぁ。お前は、顔はいいし、運動できる、勉強もそこそことなるとな。」

「やめてくれよ。昼、食べようぜ。」

「あぁ。」

鴇松とお昼を食べていると、自然と、日暮の方を見てしまった。

「なんだよ。話せば。」

「いや……いい。」

「じゃあ、俺が」

鴇松は日暮にお昼を誘った。

「いいってよ。」

鴇松が手招き。俺は言われるがまま行った。
その時、なんて気楽と思った。でも、そんな気遣いが嬉しくもあった。何故なら、日暮との出会いは、欠席前でそれから気になり始めたのだから。
それは、俺が部活勧誘に追われていた時の話だ。今のところそれはないがたまにあると面倒だけど、その時だけ、俺は何故か、追いかけられた。隠れる場所として選んだのは、屋上。そこで、日暮とあったんだ。扉を開け、入ると、誰もいないことに安心した。
でも、上から、人が現れた。でも、その現れ方が、翼を持ったかのように風のようにって感じで俺は、こんな綺麗な人見たことないと思った。それから、その子(日暮)のことを女の子から聞いたりしていたら、今に至る。

「なんで、OKしてくれたの?」

唐突過ぎだろ!鴇松!

「別に。誘ってきたから。断るのも悪いし」

「そうなんだ。」

鴇松から、お前も質問しろよサインがくる。

「日暮さんは………」

「湊晴!!何!誰?」

「同じクラスの…………」

「鴇松 游籬でこっちが」

「御崎 或斗」

「ふーん。」

興味なさげ。

「それより、湊晴!聞いて。」

「何。ちーちゃん私、食べたら、図書室行かないと………。」

「それより、大切なの。」

ちーちゃんと呼ばれるその子は、俺達は眼中になかった。

「俺ら、ちょっと行くね。」

「あっ!」

俺らは、静かにその場を離れた。

「おっかねぇな。あいつ」

「ホントだね。」

俺は、苦笑いをした。
午後の授業が始まり、俺は早く帰れないだろうかと考えていた。休み時間の間も周りが騒がしいからだ。
授業が終わり、放課後。

「御崎。今日、部活の助っ人は?」

「ないけど。」

「じゃあ、付き合ってくれ。」

「どこに?」

「ゲーセン!新しい機械が出たからよ。」

「わかったよ。」

とゲーセンに向かった。
18時近くまで遊び、家に帰った。
次の日、いつものように学校に通う。
でも、この日の昼休み、いきなり日暮さんが話し掛けてきた。

「昨日はごめんなさい。これ良かったら2人で食べてくれる?」

「いいの?」

「うん。ちーちゃん、『鳩嵜 魑華』は昔、いろいろあったから。ごめんね。」

と謝り、教室を出ていった。
きっと、鳩嵜のところだろう。

「手作りだよなぁ。これ。」

「あぁ。たぶん。」

と言って2人で日暮に貰った、クッキーを食べた。
すると、教室の入口から………

「或斗!」

という、聞き覚えのある声がした。
緋斗兄さんだ。
ここの教師であり、俺の兄貴。

「何ですか。御崎せんせい!」

俺は悪ガキを演じてみた。

「これ。頼まれてくんないか。」












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