Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
仕事を終え、教室に向かう準備をする。
午前中の最後の1コマには間に合うだろう。
 
 「今日はこれで失礼させていただきます」

 「「えぇー!行っちゃうの?」」

 「はい。お疲れ様でした」

 「あぁ。明日もよろしく頼む」

 「お疲れ様です」

 「お疲れさま」

教室に戻れば、もちろん周りからの鋭い視線が突き刺さる。
分かっていたことだけど鬱陶しい。

居場所何て無いことなんて知ってる。
だからそこまでショックを受けることもない。

無視をすればいいだけの話。


そういえば…
私はそっと蓮花に連絡を入れる。
ちゃんと話すって言ってたのにまた忘れて蓮花を怒らすことろだった。

危ない危ない…

蓮花を昼休みに呼ぶのはやめた方がいいか。
彼女まで目を付けられてしまっては、朝冷たくした意味がなくなってしまう。

放課後、人が居なくなったら話をしよう。
蓮花も分かってくれるだろう。
どっちにしろ怒られる気がするけど…


< 27 / 67 >

この作品をシェア

pagetop