Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
翌日、昨日の比にはならないくらいの大量の紙屑が入っていた。
それをそのままゴミ箱に放り込む。

上履きは無事だったからそのまま履いて、教室に向かう。

しかし教室に着くなり目に入ったのは悲惨な私の机だった。

油性ペンで書かれた暴言の数々。
切り裂かれ散らばっている教科書やプリント。

 「持って帰れば良かった」

昨日は荷物が多くてつい置きっぱなしにしてしまったのだ。

…油断した。

クラスではクスクスと笑い声。

こんなことで泣いたりしない。
私も甘く見られたものだ。

机を綺麗にするために手を動かす。

落書きは明日除光液でも持ってきて消せばいいだろう。
教科書は出来るだけテープで張り合わせればいいかな…?
紙くず化したのは諦めて捨ててしまえばいっかな。

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