Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
転入生
時刻は7時50分。
私は校門で転入生を待っていた。
資料を見た日から突っかかりを覚えたあの名前。
同姓同名なだけかも知れないが、あることを思い出す。
私が保育園ぐらいの時に、公園でよく一緒に遊んだ男の子。
もし、その子が転入生だったら…
あの約束覚えてたりするのかな?
覚えているのなら謝らなくちゃいけない。
私は約束を果たせなかったのだから。
「…あの」
急に声が聞こえ、伏せがちだった顔を上げた。
そこには高長身の男性生徒。
目線を合わせるのは首が痛い。
「橘 亜煌(タチバナ アキラ)さんですか?」
彼は私の問いにコクリと頷く。
「私は生徒会補佐の一条と言います。職員室に案内しますね」
彼はまたコクリと頷く。
何をしゃべればいいか分からず悶々としたまま歩いて行けば職員室に着いてしまった。
「着きましたよ。ここが職員室です」
私は職員室のドアまで来ると彼に向き直りそう言った。
「ん、ありがと…」
彼は優しく微笑むと私の頭を撫でた。
急なことで私がキョトンとしている間に彼は職員室に入って行ってしまった。
やっぱり似てるんだよな…
あの笑った目元…
私は校門で転入生を待っていた。
資料を見た日から突っかかりを覚えたあの名前。
同姓同名なだけかも知れないが、あることを思い出す。
私が保育園ぐらいの時に、公園でよく一緒に遊んだ男の子。
もし、その子が転入生だったら…
あの約束覚えてたりするのかな?
覚えているのなら謝らなくちゃいけない。
私は約束を果たせなかったのだから。
「…あの」
急に声が聞こえ、伏せがちだった顔を上げた。
そこには高長身の男性生徒。
目線を合わせるのは首が痛い。
「橘 亜煌(タチバナ アキラ)さんですか?」
彼は私の問いにコクリと頷く。
「私は生徒会補佐の一条と言います。職員室に案内しますね」
彼はまたコクリと頷く。
何をしゃべればいいか分からず悶々としたまま歩いて行けば職員室に着いてしまった。
「着きましたよ。ここが職員室です」
私は職員室のドアまで来ると彼に向き直りそう言った。
「ん、ありがと…」
彼は優しく微笑むと私の頭を撫でた。
急なことで私がキョトンとしている間に彼は職員室に入って行ってしまった。
やっぱり似てるんだよな…
あの笑った目元…