Memorys ‐過ぎ去りし時間‐
お昼になったので橘さんを捕まえてから生徒会室に向かった。

 「ここが生徒会室です」

彼は頷くだけで何も言わない。

 「詳しい話はこれからあると思うので、どうぞ中に入ってください」

開けると同時に双子たちが行く手を阻まれる。

 「「来た来たー!」」

この子達待ち伏せしてたのかしら…

 「そこにいると中に入れませんよ」

 「「はーい」」

双子たちを軽くあしらい彼をソファーに座るよう促す。

 「大きいねー!」

 「羨ましー!」

 「「いいないいなー!」

 「…あり、がと?」

入るなり早速絡まれる彼は気の毒だ。
私はその隙に人数分のお茶を用意しに給湯室に入った。
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