Memorys ‐過ぎ去りし時間‐

 「ひゃぁっ!」

ひんやりとした感覚が熱を持った箇所を包み込む。

思わず変な声が出てしまい私は思わず手で口を覆った。

 「我慢してください」

手当てを終え、副会長にお礼を言えば短く返事をもらった。

 「そんな声出すんじゃねぇよ」

会長は私の頭を軽く叩きながら言う。

 「私だって、恥ずかしいですよ・・・忘れてください!」

 「せつな、だい、じょう、ぶ?」

 「無理なんてしちゃ駄目だよ一条さん」

 「「我慢しちゃ駄目だよ」」

 「すみません。お騒がせしました…」

 「”ありがとう”だろ?」

 「え?」

 「謝るんじゃなくて、感謝されたいな」

会長の言葉に補足するように瀬戸先輩がそう言う。


 「ありがとうございます。皆さん」

そう言えば彼らは微笑む。
何だかそれが可笑しくて私もつられて笑ってしまった。
< 67 / 67 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

見守る恋じゃダメですか

総文字数/31,475

恋愛(純愛)105ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop