幸せになる!! 前編
「同じだよ。
昨日、一緒に帰った時、茜里は帰りたくないって泣いてた。
…なのに…!!
もし、俺が引き止めていたら…。
腹の子も、もしかしたら、俺の子どもだったかもしれないのに…!
俺が…、俺が…茜里を」

凛月は、泣きながらも、まるで自分を罰するかのように、拳で頭をガンガンと叩いた。

「りつ、もう止めて!」

友梨は、凛月の手を掴んだ。
それは、凛月でもビクリとしない程の力で、凛月は驚く。

「なんでお前は、邪魔ばかりするんだよ!!」

凛月の言葉に、友梨は唇を噛み締めると、凛月を置いて、夜道を走って帰った。


-『なんでお前は、邪魔ばかりするんだよ!!』

「……バカ。
好きだからに決まってんじゃん」

友梨の目から、涙が流れた。
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