可愛げのない彼女と爽やかな彼氏
ベッドに連れて行かれて、何度も抱かれた
何度も、もうダメって言ったのに、相川くんは離してくれなくて……
「今日は寝かせないって言ったよね?ちゃんとつきあってもらわないと困るよ、奈南美」
そう言われて、体の奥に与えられる快感に私は身を委ねるしかなかった
散々抱かれた後は、もう何も考えられなかった
そんな私に相川くんは苦しいぐらいの深いキスをして言った
「おやすみ。奈南美」
「……おや、す……」
そのまま私は眠りに落ちた
目が覚めると、相川くんが私を見下ろしていた
「おはようございます」
「……おはよう。起きてたの?」
「ちょっと前に」
「今、何時?」
「9時くらいです」
「そっか……」
目を瞑ると、唇に柔らかい感触が降ってきた
ねっとりと私の舌を絡めた後、ゆっくりと離れていった
「……相川くん?」
私が見上げると、相川くんはふっと笑った
「そんな色っぽい顔しないで下さい。また無茶苦茶に抱きますよ」
「……無茶苦茶だったって、自覚はあるのね」
相川くんはハハッと笑うと触れるだけのキスをして、私の頭を撫でた
「先にシャワー浴びてきます。ちょっと休んでてください」
「うん」
そうして相川くんは寝室を出ていった
その後ろ姿を見て溜め息をついた
「いい体してるよね、相川くん。体力あるし。体、鍛えてるのかな?」
体を起こそうとしたら、全然力が入らなかった
しかも……
「痕つけすぎだよ、相川くん」
体中についてる、赤い痕
特に胸元に集中していた
まるで私が自分の所有物のように
『奈南美、俺の奈南美……どこにも行かないで……』
昨日、相川くんが繰り返し言っていた言葉
「どこにも行かないよ。なんでそんなこと言うの?」
私の気持ちが届いてないのかと思うと、胸が苦しかった
体育座りをして顔を伏せていると、相川くんが寝室に戻ってきた
「奈南美さん?」
私の側に来て、頭を撫でる
「どうしたんですか?」
私は顔を伏せたまま首を振った
「奈南美さん、顔あげて?」
私が顔を上げずにいると、相川くんが両手で私の顔を包んで無理矢理上に向けた
相川くんが驚いた顔をしていた
それは、私が泣いていたから……
「な、奈南美さん?なんで?」
「相川くん」
「はい」
「私が好きなのは、相川くんだからね?」
「奈南美さん……」
相川くんが息を呑むのが分かった
でも、私はそのまま続けた
「皆川部長でも、木崎課長でもないの。相川くんが好きなの。だから、どこにも行かないで欲しいのは、私の方なの」
驚いて言葉が出ない相川くんに、私は更に続けた
自分の思いがちゃんと伝わるように
「お願いだから、私を離さないで。どこにも行かないで……1人に……1人にしないで……」
相川くんが私を力強く私を抱き締めた
私も相川くんを抱き締める
「奈南美さん、ごめん。俺自信なくて、情けなくて、ごめん。やっと分かりました。奈南美さんが俺の事、ちゃんと思ってくれてるって。今頃分かってごめん」
「本当だよ。遅いよ」
私が笑いながら相川くんの背中を叩くと、相川くんも笑って腕を緩めて、私を見つめた
「シャワー浴びるでしょ?」
「うん、でも」
「何?」
「歩けそうにないから、連れて行って?」
「はい、喜んで」
そうして笑い合った後、私を抱き上げてお風呂まで連れて行ってくれた
シャワーを浴びて、脱衣場で着替えた後、眼鏡が洗面台の上にあったのを見つけた
相川くんが見つけやすい所に置いてくれたのが分かって、嬉しかった
リビングへ行くと、相川くんが朝食を作ってくれていた
「私が作るのに」
「ああ、奈南美さん。いいんですよ。簡単なものばかりだから」
テーブルの上に並んでいるのは、トースト、目玉焼き、野菜サラダとスープ
「明日は私が作るね」
「それは楽しみだ。さ、食べましょう」
朝食を食べていると、今日は何します?と相川くんが聞いてきた
「相川くんと一緒にいたい」
「奈南美さん」
「甘えてたい。ダメ?」
相川くんは苦笑しながら、首を横に振る
「好きな女にそんな事言われて、嫌って言う男はいないですよ」
「いいの?」
「もちろんです」
私は嬉しくて笑っていると、相川くんも笑った
「そんな可愛い顔で笑わないで下さいよ。また、ベッドに戻りたくなるでしょ?」
「はっ?」
「冗談ですよ。だから安心してください」
私が何も言えずにいると、相川くんは吹き出して笑った
それは、いつもの爽やかな相川くんだった
何度も、もうダメって言ったのに、相川くんは離してくれなくて……
「今日は寝かせないって言ったよね?ちゃんとつきあってもらわないと困るよ、奈南美」
そう言われて、体の奥に与えられる快感に私は身を委ねるしかなかった
散々抱かれた後は、もう何も考えられなかった
そんな私に相川くんは苦しいぐらいの深いキスをして言った
「おやすみ。奈南美」
「……おや、す……」
そのまま私は眠りに落ちた
目が覚めると、相川くんが私を見下ろしていた
「おはようございます」
「……おはよう。起きてたの?」
「ちょっと前に」
「今、何時?」
「9時くらいです」
「そっか……」
目を瞑ると、唇に柔らかい感触が降ってきた
ねっとりと私の舌を絡めた後、ゆっくりと離れていった
「……相川くん?」
私が見上げると、相川くんはふっと笑った
「そんな色っぽい顔しないで下さい。また無茶苦茶に抱きますよ」
「……無茶苦茶だったって、自覚はあるのね」
相川くんはハハッと笑うと触れるだけのキスをして、私の頭を撫でた
「先にシャワー浴びてきます。ちょっと休んでてください」
「うん」
そうして相川くんは寝室を出ていった
その後ろ姿を見て溜め息をついた
「いい体してるよね、相川くん。体力あるし。体、鍛えてるのかな?」
体を起こそうとしたら、全然力が入らなかった
しかも……
「痕つけすぎだよ、相川くん」
体中についてる、赤い痕
特に胸元に集中していた
まるで私が自分の所有物のように
『奈南美、俺の奈南美……どこにも行かないで……』
昨日、相川くんが繰り返し言っていた言葉
「どこにも行かないよ。なんでそんなこと言うの?」
私の気持ちが届いてないのかと思うと、胸が苦しかった
体育座りをして顔を伏せていると、相川くんが寝室に戻ってきた
「奈南美さん?」
私の側に来て、頭を撫でる
「どうしたんですか?」
私は顔を伏せたまま首を振った
「奈南美さん、顔あげて?」
私が顔を上げずにいると、相川くんが両手で私の顔を包んで無理矢理上に向けた
相川くんが驚いた顔をしていた
それは、私が泣いていたから……
「な、奈南美さん?なんで?」
「相川くん」
「はい」
「私が好きなのは、相川くんだからね?」
「奈南美さん……」
相川くんが息を呑むのが分かった
でも、私はそのまま続けた
「皆川部長でも、木崎課長でもないの。相川くんが好きなの。だから、どこにも行かないで欲しいのは、私の方なの」
驚いて言葉が出ない相川くんに、私は更に続けた
自分の思いがちゃんと伝わるように
「お願いだから、私を離さないで。どこにも行かないで……1人に……1人にしないで……」
相川くんが私を力強く私を抱き締めた
私も相川くんを抱き締める
「奈南美さん、ごめん。俺自信なくて、情けなくて、ごめん。やっと分かりました。奈南美さんが俺の事、ちゃんと思ってくれてるって。今頃分かってごめん」
「本当だよ。遅いよ」
私が笑いながら相川くんの背中を叩くと、相川くんも笑って腕を緩めて、私を見つめた
「シャワー浴びるでしょ?」
「うん、でも」
「何?」
「歩けそうにないから、連れて行って?」
「はい、喜んで」
そうして笑い合った後、私を抱き上げてお風呂まで連れて行ってくれた
シャワーを浴びて、脱衣場で着替えた後、眼鏡が洗面台の上にあったのを見つけた
相川くんが見つけやすい所に置いてくれたのが分かって、嬉しかった
リビングへ行くと、相川くんが朝食を作ってくれていた
「私が作るのに」
「ああ、奈南美さん。いいんですよ。簡単なものばかりだから」
テーブルの上に並んでいるのは、トースト、目玉焼き、野菜サラダとスープ
「明日は私が作るね」
「それは楽しみだ。さ、食べましょう」
朝食を食べていると、今日は何します?と相川くんが聞いてきた
「相川くんと一緒にいたい」
「奈南美さん」
「甘えてたい。ダメ?」
相川くんは苦笑しながら、首を横に振る
「好きな女にそんな事言われて、嫌って言う男はいないですよ」
「いいの?」
「もちろんです」
私は嬉しくて笑っていると、相川くんも笑った
「そんな可愛い顔で笑わないで下さいよ。また、ベッドに戻りたくなるでしょ?」
「はっ?」
「冗談ですよ。だから安心してください」
私が何も言えずにいると、相川くんは吹き出して笑った
それは、いつもの爽やかな相川くんだった