可愛げのない彼女と爽やかな彼氏
手を引かれて、ソファーに座った
グラスにワインを注いで、乾杯とグラスを傾けた
「それにしても、美味しそう。これ、餃子の皮でピザ?」
「そうです、簡単だし、結構いけるんですよ」
食べてみると、本当に美味しかった
「あ、美味しい」
「でしょ?良かった」
そうして飲んでたら、そういえばと相川くんが聞いてきた
「今日、若い子達になんか言われたとか言ってませんでした?」
「あぁ、ちょっと作ってもらった書類にミスがあったから、注意したのよ。私も言い方キツかったとは思ったんだけど」
「何て言ったんです?」
「……聞きたいの?」
「はい、是非」
ため息をついて言った
「『よくこれで、うちの会社入れたわね』って」
「うわ」
「だから、言い方キツかったかなって後悔したの!」
グラスに残っているワインをグイッと飲んだ
一気に飲んだから、ちょっとクラッとした
相川くんは、でもと言いながらワインを注ぐ
「そう言われた子は、いつか奈南美さんに感謝するときが来ますよ。厳しく指導してくれた上司がいたって」
「そうかな?」
「そうですよ」
「きっと、そう思う前に辞めちゃうわよ。そうしてこう思うんだわ」
「なんて?」
「うるさい行き遅れのお局ババアがいたってね」
相川くんは一瞬目を丸くして、声をあげて笑った
その笑い声を聞きながら、またため息をついてワインを飲み干した
「ワインなくなっちゃいましたね。今日はこれくらいにしときましょうか。俺、シャワー浴びてきます」
「あ、うん。私、後片付けしとく」
「すいません。お願いします」
相川くんがバスルームに行くのを見届けると、私は食器を洗いはじめた
相川くん、何で私に付き合おうって言ったんだろうな
私、こんなに可愛くないし、性格キツイのに
でも今日、私の話、笑って聞いてくれたな……
そんな事を考えながら洗い物をしてると、後ろから抱き締められた
「奈南美さん」
「まだ、洗い物、終わってないから……」
私の濡れた手を強引に拭いて、抱き上げた
「ちょっと!相川くん!」
寝室に連れて行かれて、ベッドに降ろされた
体を起こそうとすると、上から相川くんが乗ってきて眼鏡を取られた
「奈南美」
初めて呼び捨てられて、息を呑んだ
物凄く、胸がキュンとした
「相川くん」
「何?」
「私のこと、ちょっとは好きになった?」
真っ直ぐ彼を見て聞くと、彼は優しく笑って言った
「こうやって欲情するぐらいには」
「それって好きってこと?」
「俺は、好きでもない女を抱きたいとは思わないよ」
「じゃ、ちゃんと言って?」
すると真剣な眼差しで言った
「好きだ」
それを聞いて、涙がこぼれた
相川くんは深くキスをして、力強く抱きしめてくれた
私は自然と彼の背中に手を回した
グラスにワインを注いで、乾杯とグラスを傾けた
「それにしても、美味しそう。これ、餃子の皮でピザ?」
「そうです、簡単だし、結構いけるんですよ」
食べてみると、本当に美味しかった
「あ、美味しい」
「でしょ?良かった」
そうして飲んでたら、そういえばと相川くんが聞いてきた
「今日、若い子達になんか言われたとか言ってませんでした?」
「あぁ、ちょっと作ってもらった書類にミスがあったから、注意したのよ。私も言い方キツかったとは思ったんだけど」
「何て言ったんです?」
「……聞きたいの?」
「はい、是非」
ため息をついて言った
「『よくこれで、うちの会社入れたわね』って」
「うわ」
「だから、言い方キツかったかなって後悔したの!」
グラスに残っているワインをグイッと飲んだ
一気に飲んだから、ちょっとクラッとした
相川くんは、でもと言いながらワインを注ぐ
「そう言われた子は、いつか奈南美さんに感謝するときが来ますよ。厳しく指導してくれた上司がいたって」
「そうかな?」
「そうですよ」
「きっと、そう思う前に辞めちゃうわよ。そうしてこう思うんだわ」
「なんて?」
「うるさい行き遅れのお局ババアがいたってね」
相川くんは一瞬目を丸くして、声をあげて笑った
その笑い声を聞きながら、またため息をついてワインを飲み干した
「ワインなくなっちゃいましたね。今日はこれくらいにしときましょうか。俺、シャワー浴びてきます」
「あ、うん。私、後片付けしとく」
「すいません。お願いします」
相川くんがバスルームに行くのを見届けると、私は食器を洗いはじめた
相川くん、何で私に付き合おうって言ったんだろうな
私、こんなに可愛くないし、性格キツイのに
でも今日、私の話、笑って聞いてくれたな……
そんな事を考えながら洗い物をしてると、後ろから抱き締められた
「奈南美さん」
「まだ、洗い物、終わってないから……」
私の濡れた手を強引に拭いて、抱き上げた
「ちょっと!相川くん!」
寝室に連れて行かれて、ベッドに降ろされた
体を起こそうとすると、上から相川くんが乗ってきて眼鏡を取られた
「奈南美」
初めて呼び捨てられて、息を呑んだ
物凄く、胸がキュンとした
「相川くん」
「何?」
「私のこと、ちょっとは好きになった?」
真っ直ぐ彼を見て聞くと、彼は優しく笑って言った
「こうやって欲情するぐらいには」
「それって好きってこと?」
「俺は、好きでもない女を抱きたいとは思わないよ」
「じゃ、ちゃんと言って?」
すると真剣な眼差しで言った
「好きだ」
それを聞いて、涙がこぼれた
相川くんは深くキスをして、力強く抱きしめてくれた
私は自然と彼の背中に手を回した