可愛げのない彼女と爽やかな彼氏
「ほら、気付きました?今もちょっと歩いただけなのに、課長は注目集めてたでしょ?課長が初めて進藤課長と手繋いで帰った後なんて、散々女性陣に文句言われたんですから『あんたがモタモタしてるから』って」
「知るかよ、そんなこと」
「海外事業部の独身男の質が落ちたって言われる、俺と宮本の身にもなって下さいよ」
「そんなこと言われてんのか?お前たち」
激しく頷く麻生を呆れて見ていた
確かに、宮本は柔道をやってただけあってガタイはいいが、顔は皆川部長や神崎課長ほど整ってはいない
麻生に至っては……
「今俺のこと、チビだからなって思ってたでしょ?」
俺を睨む麻生に思わず吹き出した
「笑うことないじゃないですか〜」
「何、情けない声出してんだ、行くぞ」
「あ、これ聞きたくないですか?進藤課長、あるランキングの1位です」
何だって?と思って麻生を睨むと、慌てて大丈夫ですよと言った
「別に変なランキングじゃないですってば」
「じゃ、なんだよ?」
「知りたいですか?」
「早く言えよ、チビ」
「……課長、いくらなんでもそれはひどいです」
「言うのか?言わないのか?」
「言います言います!だからそれ以上詰め寄らないで下さい!」
気付くと俺と麻生の距離はあと数センチのところで上から見下ろしていた
「ああ、ごめんごめん。で?なんのランキング?」
麻生はニンマリ笑って言った
「理想の上司女性部門ランキングですよ。因みに回答者は男女問わずです」
麻生の言葉に一瞬言葉を失った
何だよ、男女問わずって
「三浦常務の一件以来、進藤課長の人気は特に女性陣の中ではうなぎ登りです。それに、男性陣の中には進藤課長の隠れファンって結構いますからね。当たり前といえば当たり前な結果かもしれないですね」
「そう、なのか」
「さ、行きましょ?課長」
しばらく歩いていると、ふと思った
「なあ麻生、お前さあ、そのランキングどうやって調べてんの?」
「……秘密です」
そう言ってしれっとしている麻生にちょっとイラっとしたので、出先から会社に戻った時に部長に言った
「いろんなランキング集めるの得意みたいですよ、こいつ」
「ほう。じゃ今度是非仕事の方でもその情報収集力を発揮してもらおうか。なあ?麻生?」
そう言って、フフフ……と笑っている俺と皆川部長の顔が、麻生には悪魔に見えたらしい
「知るかよ、そんなこと」
「海外事業部の独身男の質が落ちたって言われる、俺と宮本の身にもなって下さいよ」
「そんなこと言われてんのか?お前たち」
激しく頷く麻生を呆れて見ていた
確かに、宮本は柔道をやってただけあってガタイはいいが、顔は皆川部長や神崎課長ほど整ってはいない
麻生に至っては……
「今俺のこと、チビだからなって思ってたでしょ?」
俺を睨む麻生に思わず吹き出した
「笑うことないじゃないですか〜」
「何、情けない声出してんだ、行くぞ」
「あ、これ聞きたくないですか?進藤課長、あるランキングの1位です」
何だって?と思って麻生を睨むと、慌てて大丈夫ですよと言った
「別に変なランキングじゃないですってば」
「じゃ、なんだよ?」
「知りたいですか?」
「早く言えよ、チビ」
「……課長、いくらなんでもそれはひどいです」
「言うのか?言わないのか?」
「言います言います!だからそれ以上詰め寄らないで下さい!」
気付くと俺と麻生の距離はあと数センチのところで上から見下ろしていた
「ああ、ごめんごめん。で?なんのランキング?」
麻生はニンマリ笑って言った
「理想の上司女性部門ランキングですよ。因みに回答者は男女問わずです」
麻生の言葉に一瞬言葉を失った
何だよ、男女問わずって
「三浦常務の一件以来、進藤課長の人気は特に女性陣の中ではうなぎ登りです。それに、男性陣の中には進藤課長の隠れファンって結構いますからね。当たり前といえば当たり前な結果かもしれないですね」
「そう、なのか」
「さ、行きましょ?課長」
しばらく歩いていると、ふと思った
「なあ麻生、お前さあ、そのランキングどうやって調べてんの?」
「……秘密です」
そう言ってしれっとしている麻生にちょっとイラっとしたので、出先から会社に戻った時に部長に言った
「いろんなランキング集めるの得意みたいですよ、こいつ」
「ほう。じゃ今度是非仕事の方でもその情報収集力を発揮してもらおうか。なあ?麻生?」
そう言って、フフフ……と笑っている俺と皆川部長の顔が、麻生には悪魔に見えたらしい