可愛げのない彼女と爽やかな彼氏
番外編4 反面教師
「お母さん、もういらないって言ったじゃない」
「だって」
「どうするのよ?もう部屋に入りきれないでしょ?」
「奈南美、もうその辺で。お義母さんすいません。いつもありがとうございます」
「健次さん。ごめんなさいね?」
私に怒られてしゅんとしている母
そんな母を慰めて私をたしなめる夫
そして部屋を見てため息をつく私
だってため息をつきたくなるものしょうがない
部屋の中には、あふれんばかりのベビー用品
もういらないって言っているのに、母はうちに来る度何かを買ってくるからだ
「だって、お腹の赤ちゃん、双子だからおもちゃも服も2つずつ揃えなきゃって」
「それにしても限度があるでしょ?このおもちゃ、対象年齢2才からよ?ちょっとは考えてから買ってよ」
「ごめんなさい……」
「だから、奈南美。もういいから」
そう、今、私のお腹の中には双子の赤ちゃんがいる
つい先日退職した
ちょうど結婚してから1年たった頃だ
社長に妊娠したから、出産前には退職すると伝えたところ
「もう出来たのか?早いな。しかし、相川課長元気だな」
と失礼なことも言われたが、おめでとうと祝福してくれた
健次のご両親も喜んでくれて、たまにお義父さんが作った料理を持ってきてくれたりして、とても助かっている
困ったのは母だ
私が妊娠したことを伝えると、泣いて喜んでくれたまでは良かったのだが、今すぐ会社を辞めろと言ってみたり、社長に電話してあまり娘をこき使うなと言ってみたり(社長に笑われた)、安定期入るまでは実家に居なさいと言ってみたり
一番の問題がこのベビー用品
妊娠したと分かった時からどんどん増え続け、双子と分かったらそれが2倍になり、そして現在この有様
本当に部屋に入りきれない
何かを買って来る度私に文句を言われ、しゅんとなり、最後には
「だって、あなたの時には何もしてあげられなかったから……」
それを言われたら私も何も言えなくなる
気持ちは分からないでもない
私も母がお腹の子供達を喜んでくれているのも嬉しい
「お母さんの気持ちは分かってるつもりよ?でも、これ以上増えたら私達引越ししなきゃいけないじゃない。このお腹で引越し準備させるつもり?」
そう言ってお腹を撫でる
双子の赤ちゃんが入っている臨月のお腹はなかなか迫力がある
立ったり座ったりもしんどい
それを聞いて、また母はしゅんとする
「ごめんなさい」
「奈南美、もうそれくらいで。お義母さん、今お茶いれてきますね」
健次はキッチンに行ってお茶の準備をしてくれている
母は私の隣に座って健次を見ながら言った
「健次さん、優しいわね」
「本当にね。おかけで楽させてもらってます」
そう言って2人で笑い合う
私はお腹を撫でながら言った
「それにしても、あなた達のおばあちゃんは困ったもんだわねぇ?」
私がそうしていると、母も私のお腹を撫でる
「いつもあなた達のお母さんに怒られてばっかりなの」
「だってしょうがないもんねぇ?……あ、動いた」
「本当に。元気ね〜」
「2人とも男の子だから、きっと大変ね」
そう、お腹の赤ちゃんは双子の男の子
双子をちゃんと育てられるからどうかも不安なのに、女の子より男の子の方が手がかかると周りからよく聞くので、私はかなり不安を抱えていた
「だって」
「どうするのよ?もう部屋に入りきれないでしょ?」
「奈南美、もうその辺で。お義母さんすいません。いつもありがとうございます」
「健次さん。ごめんなさいね?」
私に怒られてしゅんとしている母
そんな母を慰めて私をたしなめる夫
そして部屋を見てため息をつく私
だってため息をつきたくなるものしょうがない
部屋の中には、あふれんばかりのベビー用品
もういらないって言っているのに、母はうちに来る度何かを買ってくるからだ
「だって、お腹の赤ちゃん、双子だからおもちゃも服も2つずつ揃えなきゃって」
「それにしても限度があるでしょ?このおもちゃ、対象年齢2才からよ?ちょっとは考えてから買ってよ」
「ごめんなさい……」
「だから、奈南美。もういいから」
そう、今、私のお腹の中には双子の赤ちゃんがいる
つい先日退職した
ちょうど結婚してから1年たった頃だ
社長に妊娠したから、出産前には退職すると伝えたところ
「もう出来たのか?早いな。しかし、相川課長元気だな」
と失礼なことも言われたが、おめでとうと祝福してくれた
健次のご両親も喜んでくれて、たまにお義父さんが作った料理を持ってきてくれたりして、とても助かっている
困ったのは母だ
私が妊娠したことを伝えると、泣いて喜んでくれたまでは良かったのだが、今すぐ会社を辞めろと言ってみたり、社長に電話してあまり娘をこき使うなと言ってみたり(社長に笑われた)、安定期入るまでは実家に居なさいと言ってみたり
一番の問題がこのベビー用品
妊娠したと分かった時からどんどん増え続け、双子と分かったらそれが2倍になり、そして現在この有様
本当に部屋に入りきれない
何かを買って来る度私に文句を言われ、しゅんとなり、最後には
「だって、あなたの時には何もしてあげられなかったから……」
それを言われたら私も何も言えなくなる
気持ちは分からないでもない
私も母がお腹の子供達を喜んでくれているのも嬉しい
「お母さんの気持ちは分かってるつもりよ?でも、これ以上増えたら私達引越ししなきゃいけないじゃない。このお腹で引越し準備させるつもり?」
そう言ってお腹を撫でる
双子の赤ちゃんが入っている臨月のお腹はなかなか迫力がある
立ったり座ったりもしんどい
それを聞いて、また母はしゅんとする
「ごめんなさい」
「奈南美、もうそれくらいで。お義母さん、今お茶いれてきますね」
健次はキッチンに行ってお茶の準備をしてくれている
母は私の隣に座って健次を見ながら言った
「健次さん、優しいわね」
「本当にね。おかけで楽させてもらってます」
そう言って2人で笑い合う
私はお腹を撫でながら言った
「それにしても、あなた達のおばあちゃんは困ったもんだわねぇ?」
私がそうしていると、母も私のお腹を撫でる
「いつもあなた達のお母さんに怒られてばっかりなの」
「だってしょうがないもんねぇ?……あ、動いた」
「本当に。元気ね〜」
「2人とも男の子だから、きっと大変ね」
そう、お腹の赤ちゃんは双子の男の子
双子をちゃんと育てられるからどうかも不安なのに、女の子より男の子の方が手がかかると周りからよく聞くので、私はかなり不安を抱えていた