今日から家族になりまして。
私だったら、振り返る前に視界にも入んないけどねあんな男!
「もーそんな堅苦しくしないで、ほら上がって上がって♪」
お母さんは再婚相手とやらの息子にも優しく振る舞い、二人に家に上がるよううながした。
「……あ。」
体を半分だけのぞかせたまま停止し、ただただ様子を見ているだけだった私を見つけたのは、再婚相手とやらの息子。
「……!」
目が合ったのはわかったが、私は体の半分をリビングに隠したまま動かない。
「ん?」
息子の声で、再婚相手とやらも私に気づいたようだった。