今日から家族になりまして。
俺は目をつむり、さっきの陽菜との出来事に浸っていた。
……ふと目を開けると、部屋の壁に設置している時計に目がいった。
いつの間にか寝てしまっていたようで、もう夕方の4時を過ぎている。
だいぶ時間が経っていて、自分の睡眠時間の長さに少々恐ろしく思った。
昼も食わないであのまま寝ちまったのか……
まだ午前中だったってのに、睡眠不足だったのか俺?
ベッドから降り、伸びをしながらあくびをする。
ずっと同じ体勢で寝ていたのか、腰やら首やら、あらゆるところが地味に痛い。
部屋から出て、階段を降りリビングに行くと、まだ午前中に来た時の静けさのままだった。
あれ、由香里さんまだ帰ってきてないのか。
陽菜も……
……あ。
陽菜と……話せたんだった!!
一度寝てしまうとなんだか記憶が少し混乱して、先ほどの出来事が夢だったのか現実だったのかちょっと戸惑ってしまう。
まだ少し眠さで重かったまぶたが一瞬にしてパッと軽くなった。
テンションが上がりつつも、とりあえず喉が渇いていたので冷蔵庫を拝見させてもらうことにした。