今日から家族になりまして。
「……一度、放課後に体育館倉庫に閉じ込められたことがあるの。
5、6人の女子グループに脅されて、体育館倉庫まで無理やり連れていかれた。
それで、5、6人の女子グループの人たちと倉庫に入ると、外から誰かが、倉庫のドアを閉めた。
鍵を閉める音がして、私が慌ててドアを開けようとすると、そのドアはもう開かなかったの。
たぶん、指示された誰かが、私たちがいることを知って外から鍵をかけた。
……それで、女子グループのリーダーが私に言ったの。
「今日はもう、死んじゃうかもね」
って。
そう言うと、リーダーの女子は倉庫の中に置かれてあった野球のバットを取り出した。
そして、そのバットで思いっきり
私の身体を殴ったの。
痛くてうずくまる私を見て、みんな笑ってた。
とても、楽しそうに。
「やめて」
って、何度も言ったけど、バットを振る回数は増えるばかりだった。
すると……
雨が降ってきたの。
まさに今日みたいな、嵐のような雨だった。
そして、大きな音をたてた雷も鳴り出して
そこら中に落ちているんじゃないかってくらいすごくて
そんな中、さすがに耐えるにも限界が来て、倉庫の扉まで這っていって、扉を叩い助けを求めた。
「助けて」
「ここから出して」
って。
だけど、誰にも声は届かなかった。
もともと、誰もいなかったんだろうけど。
だけど、誰かが来てくれるかもって
叫び続けた
それでも、助けなんて来なかった。