結論、保護欲高めの社長は甘い狼である。
「達樹さんも、そうなってくれてるんですか?」

「もちろん。ほら、もうこんなだ」


そんな言葉とともに突然右手を取られたかと思うと、ぐいっと引っ張られる。

そのまま触らされたのは、なんと彼の脚の間にある硬い膨らみ。ジーンズの中で存在を主張している、男性のソレだ。


「ぎゃあぁぁ!?」


なにさせてるんですかー!! そんなふうに確認させないで!

私は目を白黒させて叫び、すぐさま手を離した。顔も真っ赤になっているだろう私を見て、大胆な狼さんはおかしそうに笑う。


「そんな拒否るなよ。これからコレがお前の中に入るんだから」


生々しいこと言わないでください!と、もう一度叫びたくなるけれど、触ってしまったという衝撃でテンパりすぎて声が出てこない。

すでに昇天しそうな私を、達樹さんは優しく引き寄せ、その腕でしっかりと包み込む。


「綺代とふたりでいるだけで欲情してる。ずっと我慢してた」


耳元で囁かれ、心臓が大きく波打った直後、ふわっと視界が反転した。

身体が後ろに傾き、程よい固さのソファに倒される。視界には、天井をバックに私に覆い被さる、情欲を露わにした彼が映る。


「もう溢れてるんだよ、お前への愛が。全部受け止めてくれ」

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