彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
「え?あの?なんで?」
『あ、ていうか、今桃ちゃん一人?』
「はい、あの、でも。それって」
『そっか。残念』
「へ?残念って?」
『さっきアースにいたでしょう?』
アース(EARTH)はさっきまでいたお店の名前。
居酒屋って勝手に言ってるけど正しくはダイニングバーらしい。
って、そんなことどうでも良くて
『桃ちゃん気づかなかったみたいだけど、私もあのお店にいたんだよ?』
「え?嘘?どこにいたんですか?」
声かけてくれたらよかったのに。
てかむしろ二人じゃなければ変な結論にたどり着かなかったも知れなかったのに。
『声かけようと思ったんだけどね?なんか邪魔しちゃ悪いかなぁと思って?』
そこ、なんで疑問系?
てか邪魔って何?
「って、望亜奈さん誰といたんですか?」
『あーこの前の合コンのひと』
それってデート中なんじゃ?
私と電話なんてしてる場合じゃないんじゃないの?
「望亜奈さん、デートだったんですね?」
『今も一緒。ま、私はその付き合いだけどね』
デート、の付き合い?
この前の合コンの人とまた会ってるってことか。
「そうなんですね。で」
『あ、そうだ!桃ちゃーん』
なんかいやな予感がしますけど
「は、い?」
『今から行ってもいーい?桃ちゃん家』
今までの話と何のつながりもなく急にそういうことを言い出す望亜奈さん。
で、なんでいきなりうちっていう結論に達したのかわからないんだけど?
「え?!うち?ですか?!」
『うん。お土産買ってから行くから。住所教えてね』