彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
事務所に出る前にボードで行き先を確認すると、軽い出張じゃないの?っていうぐらい遠い地名で。
確かにその場所には店舗があるけど、
「天ヶ瀬ちゃん、おいてかれちゃうよ?」
「え?」
ってボードをみながら考えてたら、主任の姿はもう見えなくなっていた。
私は、慌てて「いってきます」って告げて事務所を出た。
外に出てみれば、主任が右手で携帯を見ながら眉間にシワを寄せていた。
「あ、の。お待たせしてすみません」
すぐに深く頭を下げたら、
「行きますよ?」
頭の上から聞こえてきたのは思ったよりも優しい声だった。
遅いからイライラしてたと思っていたからその声が意外で、私はすぐに顔をあげて主任を見つめてしまった。
ドキ
そして主任は少しだけ口角を上げると、
「今日まわるところは遠いですから、行きますよ」
うわ、ときめいてる場合じゃない。早めに出たのに。
気を取り直して私は「はい」と元気に返事をした。
あたりまえ?かもしれないけど、待っててくれたんだ。
でも、その眉間のシワはデフォルト?
今日は外回りだから朔也さんのお店でランチだと思ってたけど、あのルートだと無理。
仕事で外に出てるわけだからランチの場所を優先させるなんてことは出来ないのはわかるけど、ちょっと残念。
最初の目的地は電車で2時間弱の場所。
移動中は、主任からその店舗の説明と本日のルートの確認。
どう考えてもその行程、定時どころか夕飯までの時間に戻ってくるの無理なんじゃ……
「けっこうまわりますね」
「なかなかいけない場所なのでついでに全部まわってこようかと」
「なるほど……」
おいしいランチはないけど、今日は頑張るしかないらしい。
「あぁそれと、早く終わればですけど朔也にくるように言われてます」
「朔也さん?」
えと。終わったあとってことだよね?
もしかして夜時間にいけるってこと?
「頑張ります」
何を頑張るんだ、私。
そう自分に突っ込みを入れたくなるけど、朔也さんのレストランって聞いただけで気合の入れようが違うから仕方がない。
「本当に好きなんですね、朔也の所」
「あ。」
主任にそう言われて、また食い意地がはっていると思われたよね。
って思ったら、自分でも顔が赤くなるがわかって下を向いてそれを隠した。
「天ヶ瀬さんに会いたいそうですよ、……朔也が」
続けて主任がポツリと呟いた。
確かにその場所には店舗があるけど、
「天ヶ瀬ちゃん、おいてかれちゃうよ?」
「え?」
ってボードをみながら考えてたら、主任の姿はもう見えなくなっていた。
私は、慌てて「いってきます」って告げて事務所を出た。
外に出てみれば、主任が右手で携帯を見ながら眉間にシワを寄せていた。
「あ、の。お待たせしてすみません」
すぐに深く頭を下げたら、
「行きますよ?」
頭の上から聞こえてきたのは思ったよりも優しい声だった。
遅いからイライラしてたと思っていたからその声が意外で、私はすぐに顔をあげて主任を見つめてしまった。
ドキ
そして主任は少しだけ口角を上げると、
「今日まわるところは遠いですから、行きますよ」
うわ、ときめいてる場合じゃない。早めに出たのに。
気を取り直して私は「はい」と元気に返事をした。
あたりまえ?かもしれないけど、待っててくれたんだ。
でも、その眉間のシワはデフォルト?
今日は外回りだから朔也さんのお店でランチだと思ってたけど、あのルートだと無理。
仕事で外に出てるわけだからランチの場所を優先させるなんてことは出来ないのはわかるけど、ちょっと残念。
最初の目的地は電車で2時間弱の場所。
移動中は、主任からその店舗の説明と本日のルートの確認。
どう考えてもその行程、定時どころか夕飯までの時間に戻ってくるの無理なんじゃ……
「けっこうまわりますね」
「なかなかいけない場所なのでついでに全部まわってこようかと」
「なるほど……」
おいしいランチはないけど、今日は頑張るしかないらしい。
「あぁそれと、早く終わればですけど朔也にくるように言われてます」
「朔也さん?」
えと。終わったあとってことだよね?
もしかして夜時間にいけるってこと?
「頑張ります」
何を頑張るんだ、私。
そう自分に突っ込みを入れたくなるけど、朔也さんのレストランって聞いただけで気合の入れようが違うから仕方がない。
「本当に好きなんですね、朔也の所」
「あ。」
主任にそう言われて、また食い意地がはっていると思われたよね。
って思ったら、自分でも顔が赤くなるがわかって下を向いてそれを隠した。
「天ヶ瀬さんに会いたいそうですよ、……朔也が」
続けて主任がポツリと呟いた。