彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
結局訂正できないまま。
お母さんはキッチンでなにやら準備している。
我が家のキッチンとはいえ、私は出入り禁止を言い渡されている。
お料理が大好きで得意なお母さんは自分の縄張りを荒らされたくないんだろうけど。
娘の料理のセンスが壊滅的とわかって以来、キッチンには入れてもらえない。
「桃華はいつまでもこの家の子でいていいんだからな?」
リビングでコーヒーを飲んでたお父さんは急にそんなことを言い出した。
「へ?なに?それ」
「その、あれだ。……結婚なんてまだ早―――」
「お父さんっ。またそんなこと言って。ダメに決まってるでしょう?」
普段は優しいお母さんだけど、こういうときは何故か強い。
「いや、まだ、ほら、あれだ」
お父さん、しどろもどろ。
「桃華ちゃん、いつでも連れて来ていいからね?その人」
「だからっ、あれは上司って―――」
と言おうとしているところで玄関から声が聞こえてきた。
「あら、姉さんたち来たみたいね?ほら、桃華ちゃんお出迎えして」
「あ、はーい。どうぞー」
って、また言えないまま会話は中断される。
ほんとお母さんって自分の話はするけど、人の話は最後まで聞かないんだからっ。
玄関に行くと、叔母さんと潤兄。二人ともきっちり浴衣で登場。
「あら、桃ちゃんかわいいわねー」
「馬子にもナントカだな」
相変わらずお口が悪いです。潤兄は。
お母さんはキッチンでなにやら準備している。
我が家のキッチンとはいえ、私は出入り禁止を言い渡されている。
お料理が大好きで得意なお母さんは自分の縄張りを荒らされたくないんだろうけど。
娘の料理のセンスが壊滅的とわかって以来、キッチンには入れてもらえない。
「桃華はいつまでもこの家の子でいていいんだからな?」
リビングでコーヒーを飲んでたお父さんは急にそんなことを言い出した。
「へ?なに?それ」
「その、あれだ。……結婚なんてまだ早―――」
「お父さんっ。またそんなこと言って。ダメに決まってるでしょう?」
普段は優しいお母さんだけど、こういうときは何故か強い。
「いや、まだ、ほら、あれだ」
お父さん、しどろもどろ。
「桃華ちゃん、いつでも連れて来ていいからね?その人」
「だからっ、あれは上司って―――」
と言おうとしているところで玄関から声が聞こえてきた。
「あら、姉さんたち来たみたいね?ほら、桃華ちゃんお出迎えして」
「あ、はーい。どうぞー」
って、また言えないまま会話は中断される。
ほんとお母さんって自分の話はするけど、人の話は最後まで聞かないんだからっ。
玄関に行くと、叔母さんと潤兄。二人ともきっちり浴衣で登場。
「あら、桃ちゃんかわいいわねー」
「馬子にもナントカだな」
相変わらずお口が悪いです。潤兄は。