彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
逃げ込んだのはゲームの世界。

その世界の中では、フトモモ天使としての私がいる。
もちろん中身は私には違いないけど、天ヶ瀬桃華を知っている人はいない。

だから……



フトモモ天使: こんばんはー^^

CUBE: ばんー



ログインした時間が早かったからかキューブさんが中身入り。



フトモモ天使: 今日も寒かったですねー

CUBE: もうさ。寒くて家から出たくない。雪でも降ればテンションあがるのに

フトモモ天使: さすがにそれはw



なんとも不思議な発言のキューブさん。
雪なんてイヤってほど見るし、むしろ降らない方がいい。
でも東京に住んでれば、雪もたまには見たくなるってことなのかな。



むぎちゃ: こっちくれば、毎日雪かきさせてあげるよー?(´ρ`)

CUBE: いえ、謹んでご辞退申し上げます!

むぎちゃ: ちぇ 残念 というわけで雪かきから戻りました(`・д・´)

フトモモ天使: おかえりなさい^^



むぎちゃさんの住んでる所は雪が多くて、一日に何度も雪かきするって言ってた。
夏は涼しいとはいえ、冬はかなり大変そう。



むぎちゃ: うん モモちゃんがそう言ってくれると疲れも吹っ飛ぶね^^

CUBE: おかえりなさい^^^^^^^^



キューブさん^^多いっ
ニコニコ通り越してるからっ



むぎちゃ: きゅーぶ・・・それ嬉しくない

CUBE: そうだと思ったw



キューブさん、あいかわらず。
モニターに映された画面の文字を見ているだけなのに、さっきまでのモヤモヤしていた気持ちは少しずつ薄れていく。



雪姫: (*´∇`)ノ こんばんは~

むぎちゃ: あ、ユッキー ちょっと聞きたいことあるんだけど

雪姫: はいはい?



雪姫さんもログインしてきて、ギルド内はにぎやかになり始める。

それぞれにチャットで話しをしているから内容が交差してるけど、慣れているみんなは普通に話してる。
最初はどんどん流れていく文字に、どこで自分が反応していいのかわからず画面の前で固まってたっけ。

今ではすっかり慣れて、呼ばれたときはもちろんだけど、反応したい時にすればいいってわかった。
くだらない話も多いけど、会社から帰ってきてこの空間に身を置くことに癒されてもいる。

だからついつい、現実逃避、しちゃうのかもしれない。
< 236 / 439 >

この作品をシェア

pagetop