彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
ビックリ顔の主任。
慌てて言い直したけど、シドロモドロ。
「あ、いえ。私には向いていないと言いますか、ですね……」
「同行してもらって思ったのですが向いていると思いますよ?」
どのへんが向いてるって思ったんでしょうか?
足手まといだっただけ、だと思いますけど?
「あの、私が、ですか?」
だって無理。
毎日外回りとか、数字とにらめっことか、店舗管理とか。
主任と回ってみて始めて気づいた仕事が沢山あった。
社内でも社外でも。
「そろそろ異動の時期ですから、それにあわせて推薦しようかと思ったんですが」
「異動?……推薦?」
私が向いてるのかって聞いたことに対しては軽くスルーで。
そんな事を言い出す主任。
「考えていただけますか?」
「……はい」
ずるい。そんな風に言われたらはいって言うしかないじゃない。
でも、これはいくら主任のお願いでもそう簡単にやりますとは言えない。
これからも仕事は続けないといけないし。
「では、しばらく検討してみてください」
会議室から出て行こうとする主任の背中に向かっておもいきって言葉を投げる。
ここなら他の人に聞かれる心配がない。そう思ったから。
「あの、主任。今日お時間いただけないでしょうか?」
「今、ですか?」
「いえ、そうじゃなくて。あ、えと。色々営業についてのお話も聞いてみたいですし」
週末のご飯を誘うのは社内でするわけにはいかない。
初日の出を見に行く話も主任はわざわざカフェに呼んで誘ってくれた。
ほんとは営業の話なんてどうでもいいけど、それがきっかけになるなら。
「後三十分ぐらいかかりそうですが、その後でしたら」
もうすぐ定時だけど、今日も主任はきっとまだ仕事をしていくつもりだったのかな。
もしかしてまた家に持ち帰ってするとか、主任ならしそうだから。
「あの、お手伝いできることはありませんか?」
「残念ながら、それはもうすでにお願いしてあります」
確かに今日は私のところにもめずらしく書類が山積みになってた。
量のわりには処理するのに時間はかからなかったけど。
「そう、ですか」
「後から行くので先にお店で待っていてもらっても?」
「あ、それはもう、はい。大丈夫です」
「では、のちほど」
先に会議室を出て行く主任を見ながら心に誓う。
朔也さんとの約束ミッションをクリアするために。
頑張って主任を誘うんだ。
慌てて言い直したけど、シドロモドロ。
「あ、いえ。私には向いていないと言いますか、ですね……」
「同行してもらって思ったのですが向いていると思いますよ?」
どのへんが向いてるって思ったんでしょうか?
足手まといだっただけ、だと思いますけど?
「あの、私が、ですか?」
だって無理。
毎日外回りとか、数字とにらめっことか、店舗管理とか。
主任と回ってみて始めて気づいた仕事が沢山あった。
社内でも社外でも。
「そろそろ異動の時期ですから、それにあわせて推薦しようかと思ったんですが」
「異動?……推薦?」
私が向いてるのかって聞いたことに対しては軽くスルーで。
そんな事を言い出す主任。
「考えていただけますか?」
「……はい」
ずるい。そんな風に言われたらはいって言うしかないじゃない。
でも、これはいくら主任のお願いでもそう簡単にやりますとは言えない。
これからも仕事は続けないといけないし。
「では、しばらく検討してみてください」
会議室から出て行こうとする主任の背中に向かっておもいきって言葉を投げる。
ここなら他の人に聞かれる心配がない。そう思ったから。
「あの、主任。今日お時間いただけないでしょうか?」
「今、ですか?」
「いえ、そうじゃなくて。あ、えと。色々営業についてのお話も聞いてみたいですし」
週末のご飯を誘うのは社内でするわけにはいかない。
初日の出を見に行く話も主任はわざわざカフェに呼んで誘ってくれた。
ほんとは営業の話なんてどうでもいいけど、それがきっかけになるなら。
「後三十分ぐらいかかりそうですが、その後でしたら」
もうすぐ定時だけど、今日も主任はきっとまだ仕事をしていくつもりだったのかな。
もしかしてまた家に持ち帰ってするとか、主任ならしそうだから。
「あの、お手伝いできることはありませんか?」
「残念ながら、それはもうすでにお願いしてあります」
確かに今日は私のところにもめずらしく書類が山積みになってた。
量のわりには処理するのに時間はかからなかったけど。
「そう、ですか」
「後から行くので先にお店で待っていてもらっても?」
「あ、それはもう、はい。大丈夫です」
「では、のちほど」
先に会議室を出て行く主任を見ながら心に誓う。
朔也さんとの約束ミッションをクリアするために。
頑張って主任を誘うんだ。