彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)


「あ。」


前に話していたときに遊園地は無理だけど水族館ならって主任が言ってたのを思い出して、


「…水族館とか?」


あの会話を思い出しただけで、水族館の場所とか全然考えてなくて。
ここからどのぐらいかかるのかとか、車なのか電車なのかとか。


「わかりました。では詳細はメールでお知らせしますので」

「はい、よろしくお願いします」


なんかこのやり取り、仕事中みたい?

ほっとしたら急にだし巻きの味がわかるようになってきた。
ん、いつ食べてもおいしい。
いつかこんなの作れるようになったらいいなぁ……




「そういえば主任。最近お仕事忙しそうですけど、」

「三月の準備を先に進めていたので」


確かに三月は忙しい。
その準備を前倒しでしているのだって主任ならありえる。


「そうなんですね。でもお手伝いできることがあったらなんでもしますから」


さっき補佐としてできる限り頑張るって言ったばかり。
少しでも主任の役に立てることがあるなら。


「毎朝、デスクに山積みの書類が並んでるかもしれませんよ?」

「う、…でも頑張ります!」

「ハハ、 大丈夫です。そこそこにしておきますから」


冗談じゃなくて。
そこそこの書類は積み重ねて置いておくって。
やっぱり仕事については主任は優しくない。


結局また仕事の話になって、最後までずっとそのままだった。
やっぱりそれっぽい色っぽいことにはなりえない私。

朔也さんのクエストは一応クリアしたけれども。

って、今気づいたけど。


チョコのお礼
お休みの日に水族館


……まるでデートみたいじゃないっ
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