彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
スタッフ専用の駐車スペースに車を止めて中に入る。
朔也さんのレストランは今日も満席らしい。
いつもの奥の席に案内されるとすぐに主任がテーブルの上に小さな紙袋を置いた。
さっき一緒に行った水族館のものみたい。
あ、もしかして朔也さんにお土産とか?
「忘れないうちに渡しておきます」
「私に?ですか?」
「どうぞ」
朔也さんにお土産じゃなくてその小さな紙袋は私にみたいだけど。
一緒に行ったのにお土産っていうのはおかしいし、なんだろ。
「開けてもいいですか?」
「もちろんです」
紙袋の中から出てきたのは、魚の形のペーパーウエイト?
シルバーのシンプルなもので手に持った感じがすごくいい。
持って使うものじゃないってわかってるんだけど。
「イワシのペーパーウエイトです」
主任っ、それはもうカンベンしてください。
おいしそうってここでもう一度言わせたいんですか?
「おいしそう……ですね」
「フフ それなら普段使えますよね」
「て、これ。いつの間に―――」
「桃華ちゃん、いらっしゃい」
突然聞こえてきたその声は朔也さん。
食前酒を持ってきてくれたみたい。
「こんばんは、朔也さん」
「水族館、楽しかった?」
「はい!すっごく楽しかったです」
ニコニコと答える私の手元に朔也さんの視線。
あ、やっぱりこれ、気になりますよね?
「それは?」
「あ、これは……
私がもごもごしてると主任がすかさず説明をしてくれた。
恥ずかしかったけど、それまでの経緯を話さないとなんでこの魚なのかっていうのは説明できないから、私は大人しく聞いていた。
一通り聞き終えて朔也さんの口から出たのは、
「桃華ちゃんにあげるなら、モット色気のあるもんにすればいいのに」
あきれながらいう朔也さんに、主任は苦い顔。
「あ、でも仕事でも使えますし、よく見たらかわいいですし?」
「あんまりフォローになってないけど。桃華ちゃんがいいならいいけどね?」
かわいくても、かわいくなくても。
主任が選んでくれたものなら何だって嬉しいから。
朔也さんのレストランは今日も満席らしい。
いつもの奥の席に案内されるとすぐに主任がテーブルの上に小さな紙袋を置いた。
さっき一緒に行った水族館のものみたい。
あ、もしかして朔也さんにお土産とか?
「忘れないうちに渡しておきます」
「私に?ですか?」
「どうぞ」
朔也さんにお土産じゃなくてその小さな紙袋は私にみたいだけど。
一緒に行ったのにお土産っていうのはおかしいし、なんだろ。
「開けてもいいですか?」
「もちろんです」
紙袋の中から出てきたのは、魚の形のペーパーウエイト?
シルバーのシンプルなもので手に持った感じがすごくいい。
持って使うものじゃないってわかってるんだけど。
「イワシのペーパーウエイトです」
主任っ、それはもうカンベンしてください。
おいしそうってここでもう一度言わせたいんですか?
「おいしそう……ですね」
「フフ それなら普段使えますよね」
「て、これ。いつの間に―――」
「桃華ちゃん、いらっしゃい」
突然聞こえてきたその声は朔也さん。
食前酒を持ってきてくれたみたい。
「こんばんは、朔也さん」
「水族館、楽しかった?」
「はい!すっごく楽しかったです」
ニコニコと答える私の手元に朔也さんの視線。
あ、やっぱりこれ、気になりますよね?
「それは?」
「あ、これは……
私がもごもごしてると主任がすかさず説明をしてくれた。
恥ずかしかったけど、それまでの経緯を話さないとなんでこの魚なのかっていうのは説明できないから、私は大人しく聞いていた。
一通り聞き終えて朔也さんの口から出たのは、
「桃華ちゃんにあげるなら、モット色気のあるもんにすればいいのに」
あきれながらいう朔也さんに、主任は苦い顔。
「あ、でも仕事でも使えますし、よく見たらかわいいですし?」
「あんまりフォローになってないけど。桃華ちゃんがいいならいいけどね?」
かわいくても、かわいくなくても。
主任が選んでくれたものなら何だって嬉しいから。