彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
突然の辞令
ただの噂話であることの願う その思いは その人の一言で現実となる
色々考えすぎて朝まで眠れずに結局だらだらと日曜日を過ごした。
相談したい望亜奈さんはお泊りだと言ってたから連絡したくても出来なかった。
そして月曜日。
終り間際の時間に外回りから戻ってきた主任にコーヒーを入れようと給湯室にきていた。
そこに来たのは年末に入ってきたアルバイトの子。
たしかこの子は主任のことかっこいいって騒いでたっけ。
「おつかれさまで~す」
「おつかれさま」
「天ヶ瀬さん、知ってました?」
「何を?」
「堂地主任、異動する話し」
え?
主任が異動?
なにそれ。
「いえ、私は聞いてないけど……」
「そうなんですかぁ。なんか部長と話してるの聞こえてきちゃってぇ」
「そ、そうなんだ」
「かっこいい人が居なくなっちゃうとテンションさがっちゃうんですけど」
「はは、そうだね……」
異動?
この時期に辞令って出るけど、去年はこの事務所内では昇進も異動もなかった。
だけどこの事務所から動くのなら毎日会えなくなることには間違いない。
「お湯、沸いたみたいですよ?」
「あ、ありがと」
アルバイトの子はそのまま給湯室を出て行った。
私は慌てて火を消してコーヒーを入れた。
トレイに乗せて主任のもとにコーヒーを運ぶ。
邪魔にならないように離れた場所に置いてから主任に声をかけた。
「冷めないうちにどうぞ」
主任はいつもと同じように「ありがとう」と言ってからコーヒーに口をつけた。
「主任。あのどこかにいかれるんですか?」
「これから?今日はもうこのまま――――」
「いえっ、そうじゃなくてっ」
社内にはまだ人が沢山残っている。
少し大きな声を出した私に驚いて、注目されてしまったみたい。
「会議室、いきますか?」
「……はい」
相談したい望亜奈さんはお泊りだと言ってたから連絡したくても出来なかった。
そして月曜日。
終り間際の時間に外回りから戻ってきた主任にコーヒーを入れようと給湯室にきていた。
そこに来たのは年末に入ってきたアルバイトの子。
たしかこの子は主任のことかっこいいって騒いでたっけ。
「おつかれさまで~す」
「おつかれさま」
「天ヶ瀬さん、知ってました?」
「何を?」
「堂地主任、異動する話し」
え?
主任が異動?
なにそれ。
「いえ、私は聞いてないけど……」
「そうなんですかぁ。なんか部長と話してるの聞こえてきちゃってぇ」
「そ、そうなんだ」
「かっこいい人が居なくなっちゃうとテンションさがっちゃうんですけど」
「はは、そうだね……」
異動?
この時期に辞令って出るけど、去年はこの事務所内では昇進も異動もなかった。
だけどこの事務所から動くのなら毎日会えなくなることには間違いない。
「お湯、沸いたみたいですよ?」
「あ、ありがと」
アルバイトの子はそのまま給湯室を出て行った。
私は慌てて火を消してコーヒーを入れた。
トレイに乗せて主任のもとにコーヒーを運ぶ。
邪魔にならないように離れた場所に置いてから主任に声をかけた。
「冷めないうちにどうぞ」
主任はいつもと同じように「ありがとう」と言ってからコーヒーに口をつけた。
「主任。あのどこかにいかれるんですか?」
「これから?今日はもうこのまま――――」
「いえっ、そうじゃなくてっ」
社内にはまだ人が沢山残っている。
少し大きな声を出した私に驚いて、注目されてしまったみたい。
「会議室、いきますか?」
「……はい」