彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
見守りたい気持ち~主任(純哉=jun)SIDE~
いつからだったか 彼女を特別な気持ちで見るようになったのは…
運転する車の助手席でかわいらしい寝顔で小さな寝息を立てて寝ているのは、愛しい彼女。
最初は学生気分の抜けきらない補佐をつけられたと思った。
まだ学生のような少しあどけない見た目、話しかけるだけでもビクッとする様子にため息さえついた。
ところが仕事を与えてみれば思ったよりもはるかに速いスピードでこなしてきた。
時おり細かいミスはあるものの、指摘して直させれば次からは確実に仕上げてきた。
彼女は細かいところにも気がつく。
営業に同行させたのはそんな彼女に気づいたから。
彼女のしている仕事はただの書類の処理にすぎない。
でもそれを作った人の顔が見えたらどうだろうか。
賢い彼女の事だから相手が分かれば、その書類の奥の意味も汲み取って処理するに違いない。
いつも近くにいる彼女に興味を抱き始めていた。
そんなある日。
売り上げの伸びない店舗に俺は頭を痛めていた。
今までの経験からできる事はすべてしたつもりだった。それなのに数字は伸びてこない。
何か見落としがあるのか、パソコンの画面にかじりつくように見つめていた。
――――その時、
目の前に置かれたコーヒー。
付け加えて「気分転換にと思って」という言葉。
そうか、机にかじりついているだけではいい案なんて浮かばない。
ここにいてもこれ以上何も。
「自分が楽しめるようなことで気分転換をしたらいい」という彼女。
楽しめることと言ったら……学生時代からしているオンラインゲーム。
仕事が忙しくてほぼ夜中からしかできないが、無心になれるという意味ではかなり気分転換になる。
俺はパソコンを閉じて今日は仕事をすることをやめた。
気分転換をするために。
家に帰り、シャワーを浴びるとすぐにPCの電源をつけた。
こんな早い時間にログインするのなんてこのゲームでは初めてかもしれない。
普段は夜中からしかログインしない俺にみんな勝手なことを言ったけど聞いてないふりしてそのままやり過ごした。
最近ギルドに入ってきた新人がすげーやる気で、レベルもどんどんあがっていた。
……まるで会社の彼女のようで、つい手を差し伸べていた。
今までは自分の事だけしていた俺は、彼女を手伝うことで今まで見えなかった何かが見えた気がした。
彼女の言った「気分転換」まんざら捨てたもんじゃない。
きっとこの頃からだ。
彼女を部下以上の気持ちで想い始めたのは。
最初は学生気分の抜けきらない補佐をつけられたと思った。
まだ学生のような少しあどけない見た目、話しかけるだけでもビクッとする様子にため息さえついた。
ところが仕事を与えてみれば思ったよりもはるかに速いスピードでこなしてきた。
時おり細かいミスはあるものの、指摘して直させれば次からは確実に仕上げてきた。
彼女は細かいところにも気がつく。
営業に同行させたのはそんな彼女に気づいたから。
彼女のしている仕事はただの書類の処理にすぎない。
でもそれを作った人の顔が見えたらどうだろうか。
賢い彼女の事だから相手が分かれば、その書類の奥の意味も汲み取って処理するに違いない。
いつも近くにいる彼女に興味を抱き始めていた。
そんなある日。
売り上げの伸びない店舗に俺は頭を痛めていた。
今までの経験からできる事はすべてしたつもりだった。それなのに数字は伸びてこない。
何か見落としがあるのか、パソコンの画面にかじりつくように見つめていた。
――――その時、
目の前に置かれたコーヒー。
付け加えて「気分転換にと思って」という言葉。
そうか、机にかじりついているだけではいい案なんて浮かばない。
ここにいてもこれ以上何も。
「自分が楽しめるようなことで気分転換をしたらいい」という彼女。
楽しめることと言ったら……学生時代からしているオンラインゲーム。
仕事が忙しくてほぼ夜中からしかできないが、無心になれるという意味ではかなり気分転換になる。
俺はパソコンを閉じて今日は仕事をすることをやめた。
気分転換をするために。
家に帰り、シャワーを浴びるとすぐにPCの電源をつけた。
こんな早い時間にログインするのなんてこのゲームでは初めてかもしれない。
普段は夜中からしかログインしない俺にみんな勝手なことを言ったけど聞いてないふりしてそのままやり過ごした。
最近ギルドに入ってきた新人がすげーやる気で、レベルもどんどんあがっていた。
……まるで会社の彼女のようで、つい手を差し伸べていた。
今までは自分の事だけしていた俺は、彼女を手伝うことで今まで見えなかった何かが見えた気がした。
彼女の言った「気分転換」まんざら捨てたもんじゃない。
きっとこの頃からだ。
彼女を部下以上の気持ちで想い始めたのは。