彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)
雪姫: だから、モモちゃんはジュンちゃんのって
エリザベス: わかってるわよ、人のモノには手は出さない。しかもジュンさんなんて一番敵にまわしたくないわよ
“人の”でもなんでもない。
私は“ただの部下”だし。
jun: 念押し忘れてたけど、ちょうどよかった
雪姫: あら、ジュンちゃん今日は早いのね
jun: ま、ね
エリザベス: 取らないし、手なんて出さないわよ 念押ししなくても
雪姫: あれだけあからさまにされちゃ、ねぇ?ベス?
エリザベス: あからさまにされても、また気づいてない子いるしね ジュンさんが不憫だわ
jun: まったくだ
気づいてない子?って私?
あからさまって何が?
雪姫: モモちゃん、聞いてる?
フトモモ天使: あ、はい。います。けど・・・
エリザベス: あははw やっぱ全然わかってないwwwwウケルw
遠くで携帯の鳴る音。
たぶん、メールの着信音。
なんか今まさに私の話しされてるのに、それどころじゃない。
♪~ピロン~
ジュンさんからのPT招待にすぐにイエスを押すと
jun: モモ、メール見て すぐ
ジュンさんの言葉にすぐに携帯を取りに行く。
いま、ここでしゃべってるのになんでわざわざメール?
不思議に思いながらホルダーのメールを見る。
『携帯番号、すぐ教えて』
へ?携帯の番号?
なんか話があるなら今ここでチャットで話せば済むことじゃないの?
しかも、すぐって意味わかんない。
そういえば、主任とメアドではやり取りしてるけど、電話は職場でしか……
そんな事を思いながら番号を入力してメールを返信する。
すると握っている携帯から着信を知らせるメロディがなりだした。
知らない番号。
でもきっと……
「……はい」
『モモ、』
それはさっき会話に突然現れた主任の声。
『登録しておいて』
「はいっ」
昨日まで会ってたのに、声が聞けて嬉しくなる。
この声で、モモって呼ばれるの好きだなぁ。