彼と恋のレベル上げ(10/6おまけ追加)


「モモの家でコーヒーでもいれてもらおうかな?」

「はいっ、もちろんですっ。すぐっ着替えてきますっ」


そう言って洗面所にいって着替えてから軽くメイクする。
これ一つで美容液からファンデーションまでていう便利なアイテムが今時はあるから。
だけど、これをメイクっていったら望亜奈さんに怒られそうだけど。


すぐにリビングに戻ったつもりだったのに、その間になんとも早業で今日のお泊りの準備をしていた主任がいた。


「モモ、行きますよ?」


主任と一緒に家を出て、駐車場に行きやっぱり主任が運転してくれて今度は私の家に向かった。
そしてうちでコーヒーを淹れ、主任がそれを飲んでいる間に一泊分の準備をした。


主任がそこにいるのに、下着とか吟味できないっていうか、こんなことなら新しいの買っておけばよかった!!!!
そんな事を考えながら準備している私って、エロイの?!
っていうか、朝からこんなこと思うのどうかって思うけど。
少しでも主任に近付きたいって気持ちは間違いなくある。
そして主任の彼女になったんだって実感が欲しいのかもしれない……


「準備できました」

「じゃ、モモここに座って」

「?」

「はい、これ」


返されたのは私の家のカギ。
あ、れ?二個、ついてる、けど?


「これはうちのカギです、いつでも来ていいですし、いっそ住み着いてくれてもいいです」


住み着く?
何言ってるんですか?!
ていうか、主任のおうちのカギ?


「あの、でも?」

「モモに持ってて欲しいんです」

「……はい」


なんだか急に胸が熱くなって。
これ以上に彼女だって感じさせてくれるアイテムはない。

気づけばぽろぽろと出てくる涙。
いつからこんなに涙もろくなったんだろう。

そしたら主任が抱きしめてくれて、


「モモを泣かしたくて渡したんじゃないんですけどね?」


そう笑ってまぶたにキスしてくれた。


「しゅに、ジュン、さんってっ。キス魔ですよね?!」

「そんなことないですよ?モモにただ触りたいだけです」


キス魔も触り魔もそうたいして変わりません!


「モモとは、いきなり遠距離ですからね、触れるときに触っておかないと、ね」


だからっ
ね、じゃないですってば!!!!!!!
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