キミは俺のモノでしょ
グイ、と腕を引かれ

――ベッドに引きずり込まれる。


「お兄ちゃ……」「静かにして」


(………!!)


すぐ近くから聞こえてくる、兄の声。


「決めた」

「え?」

「朝までこのまま俺といること」

「……は」

「それが、うららへの罰ゲーム」


このまま?

このままって……


抱きしめられたまま寝ろっていうの?


今のわたしは兄の抱きまくら状態。

後ろから手をまわされ、

ギュッと抱きしめられている。


「わたしまだ、お風呂入ってない……」


それに今更すぎるけど、制服にシワが寄っちゃう。


「汚いねぇ」

「せっ……せめて、お風呂入ってきてもいい?」

「ダメ」

「えぇ……?」

「嫌がらなきゃ罰ゲームの意味がないでしょ」


だからって。

だからって、こんなのないよ。


絶対わたし汗臭いよ。

さっき変な時間に眠ってしまったときに汗かいたから。


そんなわけで絶賛目が冴えていて眠れそうにないし。


罰ゲームといえば罰ゲームだけど

思っていたのと違う……!!
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