キミは俺のモノでしょ
「勝手に食べないでよ」

「いいじゃん。いつもくれるだろ?」

「奪ってるっていった方が正しいけどね」

「なにピリピリしてんの」

「……だから食べるなってば」

「どうして」

「あたしがあげなくても、いくらでももらえるでしょ」

「なに。お前、怒ってんの?」

「別に」

「つーか、さっき弁当食ったのにまた菓子食ってんのかよ。そんなんだから……」

「なに?」


ギロリと架里奈が永浜くんを睨む。


「いや。なんでもない」

「なによ。言いなさいよ」

「じゃあ、いうけど。太るとかダイエットしなきゃとか言う割に、やってることがそれに比例してないよな」

「……!!」

「どうした図星か」

「……うるさい」

「なんの努力もしないで痩せたいだとか願望だけ言うやつ俺は好きじゃねーわ」

「うっさい!!」


バン、と机を叩いて架里奈が立ち上がった。

それを見て永浜くんも、周りにいたクラスメイトも驚いて架里奈をみる。


「……あんたになんか、好かれたくないし」


架里奈が教室を飛び出した。
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