キミは俺のモノでしょ
罰ゲームだからじゃなくて。

純粋に、兄と一緒にいたかった。


おかしいよね。

あんなに苦手だったのに。


だけどたしかに、離れたくなかった。


翌朝、何事もなかったように朝食をとる兄を見て取り乱されているのが自分だけだと痛感した。


あの一晩の出来事は兄にとってただの『罰ゲーム』だったってことがよくわかった。


きっと、わたしが困ったら大成功で。

またわたしは兄にしてやられたのだろう。


服のボタンを開けられたときみたいに

わたしが戸惑うことで喜んでいるんだ。


そうやって、わたしをいじめるんだ。


きっとあの悲しげな顔も全部演技だったのだろう。


なのに。


——〝うららは、俺のモノでしょ?〟


あの台詞が、頭から離れない。
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