キミは俺のモノでしょ
わたしに笑いかけてくれたことあったっけ?
いや、よく笑うけど、それはとても悪い顔してるときだよね?
けっして今みたいに優しい笑顔ではないよね!?
「顔赤いよ」
「へっ」
「……熱でもあるんじゃない?」
いやいや。ないよ。
「俺にうつさないでね?」
「っ、ないもん……熱なんて」
「嘘だ」
——急に顔を近づけてくると、
コツン
「!!!」
兄とわたしのおでこが、ぶつかった。
「……わっ!!!」
慌てて兄から顔を離す。
「ほら。すごく熱い」
違うよ。これは。
「お兄ちゃんがっ……」
「俺が、なに?」
どうして離れないの?
どうしてそんなに近くにいるの?
「ねぇ。うらら。俺が……なに?」
——出た。
悪魔みたいな、悪い顔。
この顔だ。いつもの兄の顔は。
いや、よく笑うけど、それはとても悪い顔してるときだよね?
けっして今みたいに優しい笑顔ではないよね!?
「顔赤いよ」
「へっ」
「……熱でもあるんじゃない?」
いやいや。ないよ。
「俺にうつさないでね?」
「っ、ないもん……熱なんて」
「嘘だ」
——急に顔を近づけてくると、
コツン
「!!!」
兄とわたしのおでこが、ぶつかった。
「……わっ!!!」
慌てて兄から顔を離す。
「ほら。すごく熱い」
違うよ。これは。
「お兄ちゃんがっ……」
「俺が、なに?」
どうして離れないの?
どうしてそんなに近くにいるの?
「ねぇ。うらら。俺が……なに?」
——出た。
悪魔みたいな、悪い顔。
この顔だ。いつもの兄の顔は。