キミは俺のモノでしょ
「……書いてある……って?」

「ここに」


頬にそっと大きな手をあてられる。


「そんな、の、書いてあるわけ……」

「書いてあるよ。大きく。『はやくイジメて下さいって』」

「……!!!」


デタラメいわないで。

そんなバカなことが書いてあるものか。


にしても、近い。近すぎるよ。

ドアと兄に挟まれてしまっているし。


「もう、お兄ちゃ……」

「俺に相手されなくて寂しかったんだ?」


――え?


「それで?」

「……!?」

「俺にかまって欲しくてたまらないうららは、俺になにされたいの?」
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