キミは俺のモノでしょ
「抜けて大丈夫だったかな……?」

「平気だろ。あっちはあっちで楽しくやってるって」

「そうかな……」

「政次に連絡いれとくわ。この辺でぶらついてるから終わったら合流しよって」


航太くんがスマホを取り出す。


そうだ。記念に写真、撮ろうかな。

わたしもスマホを取り出し遠巻きにパークの景色や手に持つアイスを撮影していたら、ひょいとスマホを取り上げられた。


「撮ってやるよ。うららのこと」

「あっ、ありがとう」

「てか一緒に撮ろ」

「え……?」


あっという間にアイスを食べてる二人の写真を撮られてしまった。

ほんとに一瞬のできごとで、すごく油断した表情が画面に映し出される。


「こ、これは……」

「良い写真撮れたな?」

「ありのままだね」

「それがいいんじゃん。にしても、うらら……」

「ん?」

「すげぇとぼけた顔してる」

「!!」

「おもしろ」

「……け、消す!!」

「ダメ。それ送ってよ」
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