キミは俺のモノでしょ
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「えっ……伊勢谷の携帯番号ゲットしたの?」
「架里奈、今の話のメインはそこじゃねーだろ」
放課後、誰もいなくなった教室で架里奈と永浜くんと、それから航太くんと四人で残っておしゃべりをしていた。
そこで、思い切って自分の身に起きたことを伝えてみたのだけれど……。
「だってさぁ。ノリ軽い割に個人情報全然教えてくれないじゃん」
「そうか?」
「そうだよ。なんかうらら特別かまわれてる感ある」
「あー、俺も架里奈と同意見」
そういったのは、航太くんだ。
「女子から自分のこと聞かれたらヒラリとかわしてるよな。俺が『これまで彼女何人いた?』って聞いたときは、あいつ『ひゃくにん』とか言いやがった」
100人は多すぎでは……?
「わかる。そういう話になると超絶適当だよね。だからさ、伊勢谷の連絡先聞いたってのは誰にも言わない方がいいよ?」
「わかった……」
「人気なにげに高いから。伊勢谷派に睨まれたら面倒だよきっと」
「女子ってこえーな」永浜くんが苦笑いする。