キミは俺のモノでしょ
「どうしてお兄ちゃんは……」

「ん? うらら、どしたの?」

「…………」

「言ってみな。ここにはあたしらしかいないし。田村は全体的に軽いけど口はかたいから」

「ひとこと余計だ、架里奈」

「……あのね。お兄ちゃんが、これまで人前で見せなかった顔を見せ始めている気がして。それが不思議で」


わたしがそういうと、三人が顔を見合わせた。


「なにが不思議なの?」

と、架里奈。


「原因はひとつだろ」

これは、永浜くん。


「鈍感」

そういってわたしに軽くデコピンしたのは航太くん。


「なっ……みんな、なにか知ってるの?」
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