キミは俺のモノでしょ
高校生になってお兄ちゃんと寝てるとは、照れくさすぎて言えない。


「ふぅん」

架里奈が腑に落ちない顔をしながらも続けた。


「可愛くなきゃこんなに手を焼かないって。遊園地だって付き添わない」

「そうかな?」

「そうだよ。それにこの写真……どう見ても……」

「その写真がどうかしたの?」

「……前にあたしがあんたに『確かめたいことがある』っていったの覚えてる?」

「そういえば、言われたような……言われなかったような?」


いろんなことがあって記憶が曖昧になってる。


「だいたいわかったよ。遊園地の一件で、雅くんのこともあんたのことも」

「?」

「もうこれは確信に近い。あんたらってさぁ。事情知ってるあたしから見ても、もうどう見ても兄妹じゃなくて恋――」


――ガラッ


「!」


扉をあけて入ってきたのは、


「うらら、ここにいたんだ」


兄だった。


「どうかしたの?」

「靴がまだあったから。残ってるのかなって」
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