キミは俺のモノでしょ
「……ごめっ、」


起こしてしまった。


「俺、襲われてんの?」

「襲っ……!?」


なにいってるの。

わたしは、ただ、髪をかわかそうと……


「いいよ。襲えば?」

「違……」

「じっとしててあげるから」

「だから……そんなんじゃなくて。わたしは心配になっただけだよ? 風邪ひいちゃ大変でしょ?」

「うららに心配されるほど俺は脆(もろ)くないよ」

「でも、このまま寝ちゃ寒いでしょ?」

「だったらうららがあっためてくれる?」


ニヤッと笑ってわたしの目を捉える。

そらせないっ……。


「は……わ、わたしが? いや、お風呂入らなきゃ温まらないでしょ」

「そうとも限らないよ?」

「……?」

「知りたい? 教えてあげようか?」

「なにを……」

「二人であったかくなる方法。ただし……今着てきたもの全部脱いでもらうことになるけど」
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