キミは俺のモノでしょ
「へぇ。やっと気づけたんだ?」

「え……」

「あたしらみーんな、気づいてたよ?」

「!」


「鈍いにも程があるだろ」

と、永浜くん。


「いっそ気づかないでくれたらよかったのに」

これは航太くん。


「でも……相手は、」

「大丈夫だって、うらら」

「…………」

「好きなものは、好きでいいんだよ」

「……家族でも?」

「うん」

「まぁ、相手はうららのこと、そう思ってねーみたいだけどな」

「そうなの、永浜くん。赤の他人って。居なくなれって。昨日……っ、嫌われちゃった」


話してるそばから泣きそう。


「そうじゃないだろ?」

航太くんが突然ギロリとわたしを睨む。


「え……」


グイッと腕を捕まれ近づいてこう言われた。


「見れないんだよ。あいつは。お前のこと、妹って」

「……?」

「女としか」

「!!」


「ちょっと、田……」架里奈が間に入ろうとしてきたのを「まぁ、待て」と永浜くんが止めた。
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