キミは俺のモノでしょ


ドアをカチャッと閉めた――そのとき。


ドン、という鈍い音と振動が伝わってきた。


「え……」


なに、いまの。


「お前、どういうつもりだ?」


お義父さんの怒鳴り声。


「すみませんじゃ、ないだろ!? 俺に恥をかかせるつもりじゃないだろうな?」


どうしよう。

ものすごく……怒ってる……。


「お前は人生を棒に振るつもりか?」


――!


怒鳴り声がやんだと思ったら、また、鈍い音が聞こえてくる。


怖い。怖いよ。


中で……なにが……。


こんなこと思いたくないけど


雅……


いま、



お義父さんに、殴られてるの……?
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