キミは俺のモノでしょ
どうしよう。

どうしよう。


わたしが入って止められる?


お母さんには、言わないほうがいい?


「そう……だ……、伊勢谷……先生、」


携帯をポケットから取り出した。


手が、震える。


うまくタップできない。


ようやくコールを鳴らせたけれど、出ない。


運転中かな。


もう学校かも。


『……もしもし?』


「……! 先生、」

『どうした?』

「助けて……」

『え?』

『助けて……っ、先生』
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