キミは俺のモノでしょ
「行こう、うらら」

「!」


右手を掴まれる。


「ちょっと、雅……」


母の前で手をつなぐことに躊躇っていると、雅の顔がわたしに近づいてくる。


そして、こう耳打ちされた。


「帰ってあの日の続きしよ?」


――!?



それって……


「ああ。やっとキミが俺のモノになる」


そういって微笑む雅は天使のように美しく

そして、


「たっぷり可愛がってあげる」


悪魔のように危なげで。
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